第43回マイニング探検会(東京)を開催しました
第43回マイニング探検会
http://www.facebook.com/events/155201321311661/
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日時 1月24日(金)19:00-21:00
場所:株式会社ネクスト 3F 会議室1
スケジュール:
19:00-19:30 清田先生
19:30-20:00 三津石さん「ウェブアプリケーションを手軽に改善できる技術」
20:00-20:30
20:30-20:50
20:50-21:00 次回の予定など
・ウェブアプリケーションを手軽に改善できる技術https://docs.google.com/presentation/d/1ZOakVzpi6lRxQLQypqyDXhyjsqEjjntP8_OOlBZRQCI/edit?usp=sharing
係分担:
- 記録係:田邊
- 中継係:嶋田
- 懇親会係:なし
- タイマー係:なし
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Ustream: http://www.ustream.tv/channel/mitan43
Togetter:http://togetter.com/li/622215
(記録はここに書く)
<本日の参加者(敬称略):9名>・清田先生・岡本(途中参加)・嶋田・三津石・村木・南雲・日向野・山崎・田邊 稔
第43回マイニング探検会記録 (記録:田邊 稔)
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<今回のメニュー>
1.清田先生の講義
2.三津石さんからの話題提供
3.今後の方向性や合宿等についてディスカッション
4.その他報告、やりたいこと等
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1.清田先生の講義
テーマ:「ユーザーエクスペリエンスをデザインするためのツールキット」
・前回はサービスデザインの話
・参考書:『THIS IS SERVICE DESIGN THINKING』
・デザインサービス思考の5原則
1.ユーザー中心
・共通言語をみつけよう
・どうすれば、ユーザー中心的なサービスをデザインできるか
2.コークリエイティブ(共創)
・誰でもクリエイティブになれる!
・どうすればサービスの関係者をデザインのプロセスに参画させられるか
3.シークエンス
・サービスを映画として想像してみよう!
・どうすればサービスのリズムに影響を与えられるか
4.見える化(エビデンシング)
・見えないものを見える化しよう!
・どうすれば顧客にサービスの見えないところを意識してもらえるか
5.全体をみる(ホーリスティック)
・大きな視野を持とう!
・サービスをデザインするときにどの側面を考える必要があるか
・いくつか思考ツールやフレームワークがある
・すぐに実践できそうなものとして「カスタマージャーニーマップ(以下CJM)」がある
・CJMとは?
- フォーマットがいくつかある
- ウェブにも実践例あり
- サービスの時間軸を3つに分ける
1.準備期(プレサービス期)
2.サービス運用期
3.ポストサービス期
- 要は、ストーリーを可視化することで問題解決するための手法
・CJMの例
※あるサイトの例(Ust-OFFモード)
家探しのカスタマージャーニーマップ
住み替えたいと思っているユーザーの利用行動
準備⇒スタート⇒住まい探し⇒悩む(葛藤)⇒考える(絞り込む)
⇒候補から決断する(自分を納得させるための理由)
・そこで、前回の京都マイタンではCJMを作ってみた
・CJM実践:島田さん企画もの「本棚クイズラリー」
(1)クイズラリー参加
(2)調べる(本)
(3)カウンターで解答フォームを受け取る
(4)解答をもらった後、感想を集める
(5)体験マップとしてまとめる
・体験マップ
- 早く終わらせたい
- 答えがみつかってうれしい
- 達成感がある
- 賞品もらってハッピー
- やれやれ
- 物足りない
- 次のステージにチャレンジしたい
等々
・これで何がわかった?
- 館内マップやディレクションの有無で結果が変わる
- 「意外に面白かった」と思わせること
- 期待値のギャップを広げる(生み出す)こと
- 期待値を下げる(上げ過ぎない)こと
- モチベーションの維持、高低のバランス
- 競争心(協力)を煽る(ランキング)ことも必要
- レベル設定の必要性
- 進行度合い(あと幾つでゴール?)を示すこと
- マップのブラッシュアップが必要
- 実践を繰り返すこと、場数を踏むこと
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★清田先生からの問題提起
・マイタン活動も丸4年に
・マンネリ化、メンバーも固定化している
・来年度以降の活動のアイデア
- メンバーの多様性を増やす
- ライブラリ以外のメンバーも参加可とする
- アイデアを出し合って、より共創できる方向へシフトする
- 開催の在り方を修正
⇒ワークショップ主体でアウトプット中心に
- 合宿のハードルを下げるには?
⇒場所、時期、時間帯などを工夫
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2.三津石さんからの話題提供
テーマ:「ウェブアプリケーションを手軽に改善できる技術」
・このテーマにした動機(問題意識)
- 前回久々に東京マイタンに参加した時の違和感、マンネリ感、アウェイ感・・・
- 4月から楽天でエンジニアとして働いている
- エンジニアとして何か協力できることがあるのでは?と思い立った
・近況報告
- 楽天サービスの多様性
- 楽天トラベルに配属され検索システムを検討している
⇒条件検索(OPAC詳細検索ライク)、条件に合った宿を出す、等々
- プラットフォーム層(低い層)より一から勉強している
- もちろん社用語である英語も勉強している
⇒英語ができるとインプットの情報量が5倍になる
- マイタンメンバーが最近何しているのかわからない?というジレンマ
・いまどういう技術トレンドがあるのか?
- ウェブアプリケーションの「ちょっとした改善」とは
- ブラウザから操作するアプリ(OPAC,ブログ, etc...)を対象とする
- 利用者から使いづらい、分かりにくいなどの不満は必ずある
- そういった不満を完全に解消することはできないが、ちょっとした改善が
やりやすくなってきている
- ちょっとした改善により利用者のストレスが緩和されることも少なくない
・ウェブアプリケーションの改善
(1)根本的改善
- 仕様変更、リプレースなどの「大変な改善」
(2)手軽な改善
- 見た目や使い勝手を改善
- 別のサイトのデータを手元に持ってくる
- 「ちょっとした改善」
・「ちょっとした改善」を実現する技術
- ユーザー側の技術と管理者側の技術がある
- 大きく以下の2つに分かれる
A) 手元で改善して配る
- GoogleChrome拡張(エクステンション)
- FireFoxアドオン
- JavaScript/jQuery
B) 板を挟んで改善する系の技術
- クライアントサイドMVC
- PaaS, NOSQL, etc.
・開発のパラダイムシフト
- コア開発からアドオン、プラグイン、エクステンションへ
- コアをいじることなく、カスタマイズを実現することを可能にする
・ベンダーの立場からの意見、近況報告など
(南雲)
- ユーザーさんに手元で勝手にいじられていることが多い。
- それを知らずにベンダー側でコアを修正してしまうと影響が出る。
(村木)
- ネオシリウスは基本的にガチガチなのでいじれない。
- 一方、カーリルではスクレーピングをしているという事例もあるので、
可能な範囲で柔軟に対応して行きたい。
(田邊)
- NDAによるコンサル案件や開発案件が多く話せることは少ないが、仕事の
多重度は上がって来ている
- 顧客層は、大学、研究機関、出版社、ベンチャー企業など
- 案件内容により組むパートナーを組織して対応している(会社2.0方式)
- ただ、一人会社は辛い。隣に相談相手がいることがうらやましい。
- PaaS(Heroku+Git+Ruby on Rails)やJQueryはガンガン使っているが、
昔ながらの技術者としては少し歯痒い思いはある。
- クラウドソーシングもウォッチしている
- 今後、保守しやすいしくみとして、オブジェクト指向言語と関数型言語の
特徴を統合したマルチパラダイムのプログラミング言語「Scala」に注目
- 自社プロダクトとしては図書館機能をベースにした学習支援プラットフォ
ームの構築を検討している
(山崎)
- やりたいことがあってもバージョンアップ時の不安あり
- レンタルサーバーなので、自由度は限られている
- ログ分析や統計解析などやりたいが、セキュリティやコンプライアンスが
ガチガチになってきていて外からアクセスができないケースが多い
- 印刷会社なのでデータ漏洩に関しては特に厳しい
- でも、何かしらできることはあるはず。。。
⇒VM Wareでラップするとか(清田)
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★三津石さんからの問題提起
・マイタンのアウトプットを増やすには?
・いま困っている事を題材にするのはどうか?
・リプレース時の提案書にどう盛り込むかをまとめる等
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3.今後の方向性や合宿等についてディスカッション
(アイデア出し)
・マイタン活動テーマやグループのレベル分け(田邊)
例)初心者向け、中級者向け、上級者向け
・現状ヒアリングのワークショップ(三津石)
・Code4Libとのコラボ(清田)
- チャネルを広げる、ローカルコミュニティを立ち上げる、など
・環境の入ったVM環境のPCを持ち込んで開発ワークショップを行う(清田)
・図書館員のお悩み相談室を開設(三津石)
・各グループのメンバー構成を「現場-モデレータ-技術者」とする(田邊)
・事前アンケート行ってテーマや講師を決めるとか(山崎)
・公開されているサービスは外からハックできるので手始めにやってみる
- まずはOPACから(三津石)
- 印刷博物館などをターゲットにしては?(山崎)
・情報館OPACもハックの頻度やレベルによる。激しくアクセスされてサービス
を落とされても困る(南雲)
・検索ログは取っているが持ち出せない(山崎)
- 1行だけ持ってきてもらえれば解析ツールは作れる(三津石)
・ネオシリウスのログ解析(村木)
- PVログはウェバライザーで解析&提供済。キーワードログは現在検討中。
(次回に向けて)
・来年度からの開催形態はワークショップ中心としたい(清田)
- スクール形式からワークショップ形式へ
- 皆でわいわいがやがやとできるように
・チュートリアルを作成する(清田、三津石)
・ポストイットに現場の問題点をリストアップしプレゼンしてもらう(清田、三津石)
・問題だけではく現状のシステム構成が知りたい(三津石、田邊)
・本当に困っていることをやりたい(三津石、田邊)
・現職の方の声を広く集める方がよい(日向野)
- マイタン参加とは関係なくツイッターのハッシュタグに投げてもらう
・Code4Libでも上がった要望や意見を参考にする(山崎)
・ログ解析はハードルは高いので、手元改善の方を先にやるか(清田)
・手元で配る系の改善を考えたい(村木)
- ログインしなくてもセッションIDを持っているが各タブを横断していると
ぐちゃぐちゃになるという問題を解決したい
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4. その他報告、やりたいこと等
(清田先生)
- マイタンの活動報告をRLG寄稿した
- ユーザーエクスペリエンスを深掘りして行きたい
- 自分の仕事でもカスタマージャーニーに取り組んでいる
- iPhoneアプリとしてリリース予定、4月にお披露目
(日向野)
- 4月より就職決まった(BookLive社に内定)
- 希望は販売サイトの保守・運用を担当したい
- Amazon優勢の状況の中で差別化できることは?
- 使いやすいUIやユーザーエクスペリエンス(UX)をやりたい
- これまで工学系の世界では機能優先で使いやすさは後回しだったが、
これからはユーザーのストレス回避や使いやすさを追求したい。
(岡本)
- 清田さんの娘さんが4歳になる(=マイタンも4年になる)
- そろそろ起爆剤がほしい
例)ソフエル社のUHF帯ICタグを活用したサービス
- ハード系を学ぶという観点も必要では?
- カーリルタッチでも棚レベルでの推薦とかはまだ実装できていない
- ICタグの徹底活用とかどうか?
- 図書館のコンサルでICタグの話はよく聞くが・・・
※カスタマージャーニーの本に中にもICタグの実践例がある(清田)
- 「管理、蔵書点検、持ち出し防止」ソリューションとしては過剰投資になる
- もっと楽しい使い方を考えたい
- ICタグ埋め込みのブックトラックが出て来ている⇒進化するブックトラック
- 研究テーマでもあり、ビジネスチャンスにもなる
- 「Experience VISION」が参考になる
※「Experience VISION」とは、問題解決型のデザインアプローチが抱える限界
を超えて、人間を中心としたビジョンを提案する手法。ユーザー体験とともに
ビジネスの視点でビジョンを構想する点が特徴。
- ICタグ業者さんへ声を掛け、講演やワークショップを開き、ハックを実践する
※ICタグはマーケティングでも使える。六本木ライブラリなどの例も(山崎)
- UHF帯についての問題は多々あるが、あまり語られてない
「トラブル100連発」など問題を顕在化⇒ポジティブ化していくべき
- 最近の業界のトラブルにも突っ込むこと
- NTTDさんがシステムリプレース3連発失敗。これもちゃんと検証すべき
- 電子政府の進捗度は?行政サービスが止まっている?などにも
- その他、画期的なサービスとして「お茶ナビゲート」や「d-labo」があるが、
これらは最終的解決策ではない。
- 函館未来大の塚田研の「提案するクローゼット」なども参考になる
- マイタンメンバーの追加も行いたい
- 一時的ではなく、継続的に来たい人が増えるようにしたい
※現在:マイタンメンバー47名
公共図書館メンバー皆無
勉強会フリークは排除したい
オープンマイタンには主要企業さんを招聘する等
(田邊)
- マイタンの活動もボランティアベースでなくビジネス視点を入れた方がよい
⇒きちんと工数を見積もって開発したり、成果をどう活かすか、運用保守をどうするか
などエグジットについても考えるべき
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<結論>
とにかく、4月以降の開催スタイルを変えて行く!!
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以上