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東大産学連携企業株式会社リッテル

第41回マイニング探検会(東京)を開催しました

第41回マイニング探検会

http://www.facebook.com/events/141146379396771/


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日時 11月15日(金)19:00-21:00

場所:株式会社ネクスト 3F 会議室1


スケジュール:

  1. 19:00-19:30

  2. 19:30-20:00

  3. 20:00-20:30

  4. 20:30-20:50

  5. 20:50-21:00 次回の予定など


係分担:

  • 記録係:日向野
  • 中継係:嶋田
  • 懇親会係:
  • タイマー係:

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Ustream:http://www.ustream.tv/channel/mitan41

Togetter:http://togetter.com/li/591206


第41回マイニング探検会記録

1.清田先生からの話題提供

2.前田さんからの話題提供

3.合宿について


1.清田先生からの話題提供

「サービスデザインの科学」


勉強会で毎回議論にあがるトピック

・OPACかディスカバリーサービスか

 ・0件ヒット問題

   検索結果が0件でも何かしらの情報は提示すべき?

   過去の合宿でもテーマに上がる

 ・0件であることにも価値がある


ユーザーインターフェースの心理学の観点から

・メンタルモデル

 ある物事が機能している仕組みをその人がどのように理解しているかを表現したもの。

   全体像が把握されてはいない事実や過去の経験、直感にも影響される。

    検索の仕組みをユーザがどのように理解しているか

・概念モデル

 対象のシステムのデザインやインターフェースに接することによってユーザが構築しているモデル

◯使いやすいインターフェースを設計するためには両者を一致させることが重要


両者の不一致の原因

・ユーザが持っている知識、利用経験をデザイナーが把握していない

 テストせずに、推測だけで設計してしまう

・デザイナーが特定の人やグループだけを想定している

 想定しないタイプのユーザもいたりする

・本来の意味でのデザイナーがいない←これが最も重要か

 もとになるデータベースをそのまま概念モデルに当てはめてしまっている


OPACにおける概念モデルとメンタルモデル

・概念モデルは目録カードのイメージ

・ではメンタルモデルはどうなっているのか?実はわかっていないのでは?


「検索」とは何を示すか、

キーワード入力→検索結果表示

実際はそれだけでなく、検索を取り巻く様々な要素を考慮しなければならない


合宿に向けてのヒント

OPAC(やディスカバリーサービス)の概念モデルをユーザのメンタルモデルに近づけるためには何をしたらいいのか?

 他の分野で行われていることを参考にする

 ユーザを理解するための調査をする

 デザイナーの視点を考慮するためにはどのようにしたらよいか


参考書「THIS IS SERVICE DESIGN THINKING」


サービスの中身は?

・ユーザ体験(ユーザエクスペリエンス)

 多様な分野の様々なメソッドやツールを組み合わせて利用する学際的アプローチ

・まだ単一の定義はない

 「デザインの大きな強みは定義がひとつに定まっていないこと」

・サービスをデザインするという意味ではない

 定義を示すことはしていない

・ユーザ体験を軸にビジネスをリフレーミング(再定義)すること


サービスデザインの5要素

1「ユーザ中心」

 ・共通の言語を見つけること

   ユーザが分かる言葉を使う

   顧客とコールセンターの担当者

   領域横断型のチーム(マネジャー、エンジニア、デザイナー、マーケッター、スタッフ)と顧客

 ・顧客への本物の理解に達すること

   デモグラフィック属性(住んでいる地域、性別、年齢等の情報)はもちろん重要だが、それだけではない

   生活習慣や文化的、社会的背景やモチベーションに関する真の理解が重要

2「共創」

 ・みんなで創造性を発揮すること

   顧客や他のさまざまなステークホルダー(利害関係者)の力を結集して意思決定する

 ・ステークホルダーをサービスデザインのプロセスに誘い込むには?

   サービスデザイナーの役割=多様なステークホルダーからなるグループがアイディアを生成し評価するのに適した環境を意識的に作る

   この姿勢をあらゆるステークホルダーに浸透させる

3「インタラクションの連続性」

 ・サービスを映画になぞらえる(図書館にもシナリオが存在する)

   サービスは一定の時間をかけて展開する動的なプロセス

 ・望ましいサービスのリズムを作るには

   サービスのプロセスを、顧客接点(タッチポイント)やインタラクションをつなぎあわせた一連の流れととらえる(Home'sに訪れてもらう、検索機能を使ってもらう)(図書館に訪れてもらう、書架をながめてもらう)

 ・顧客の興味を引き付ける良質なストーリーが重要

   プリサービス期、サービス期、ポストサービス期のストーリーの流れ

4「物的証拠」

 ・無形のサービスを有形にする

   例・ホテルの客室掃除サービス(トイレットペーパーを三角に折り曲げておくことが清掃済みのサイン)

 ・無形サービスの存在を顧客に伝えるためには?

   受けたサービスを後まで心に深くとどめてくれるような物的証拠を残す

    例・美容室で貰うジャンプーの小瓶

   形を与えすぎるのもまずい

    例・迷惑メール

5「ホリスティックな視点」

 ・常に全体像を把握する

   顧客が五感を通じて感じ取っているかもしれない物事に配慮する

 ・サービスデザインで考慮すべきことは?

   真にホリスティックな視点でのデザインは不可能

 ・サービスの現場を取り巻く環境や条件に注意を払う

   ユーザエクスペリエンスに強く影響

   

サービスデザイナーとは誰か

・プロダクトデザイン

 サービスの技法でプロダクトを開発

・グラフィックデザイン

 視覚要素で情報を伝える

・インタラクションデザイン

 一連のインタラクションとしてのサービス

・ソーシャルデザイン

 社会に良い影響を与える


反復プロセス

 「探求」

  解決策をすぐに見つけようとするのではなく、問題点をしっかり見極める

 「設計」

  アイディアを生成する

  失敗を避けるのではなく、起こりえる失敗をできるだけ多く探し出す

 「再構成」

  プロトタイプを作る

  現実に近い状況でテストを行う

 「実施」

  商品化して運用する

  従業員自身に、サービスの任意の場面についてプロトタイプを作成してもらう→コンセプトに対する明確なビジョンを得る


サービスデザインの思考ツール

・ステークホルダーマップ

・カスタマージャーニーマップ

 顧客が体験していくであろうストーリーを可視化する

・シャドウウイング

・なぜなぜ5回

・ペルソナ

・What-if分析


実践しよう

合宿で

普段の業務の中で

事例共有

輪読会


意見交換

今の現状の図書館でのサービスの提供のプロセスを分析し、ユーザの心理モデルとどれだけ乖離していルのかを明らかにしなければならない

ディスカバリーならばおそらくほとんどの疑問を解決してくれるというデザイン

果たして本当にそうなのか?

学内に本があるか調べたいだけならばOPACでよい

0件ヒットに価値がある

図書館によって利用アンケートをとっているところもあるが、結果を次のサービスに活かすところまでは断絶しているのでは?

反復プロセスがうまくできていない


仕様書を書いて実装するというプロセスではうまくいかないのでは?

パッケージシステムを導入する流れでは現場の意見を取り入れにくい

OPACではユーザ側でカスタマイズできないのでディスカバリーを導入するという流れができてきている


最近のワークショップでよくあるもの「寸劇」

参考書の中にサービスロールプレイというものが挙げられる

ブレインテック社に図書館を作って情報館を導入して実際に使ってみるという取り組みを行っている

ベンダー側が図書館側の気持ちを共有しなければ


公共図書館の気持ちで大学図書館を使おうとしてもうまくいかない


ロールプレイを行うことで、誰にとってどのようにするのが良いのかというのを明らかにできる


コミュニティデザイン

みんな(学生や教授等)を巻き込んでサービスを考えるという取り組みはあるのか

東大で以前試みたが形にはなっていない


図書館システムでは、一からシステムを作るより、数年ごとに小さな改良を繰り返す

Webサービスでは、ログ情報などをみてUIなどを日々少しずつ改良していく


Webサービスとは違い、図書館サービスは使命が一意に定まらない

図書館によっても違う(大学図書館、公共図書館、学校図書館等)


Webサービスに比べて図書館はユーザとの直接の接点が多い→WebOPACを変えていくことは難しいが、リアルな接点(書架配置等)を日々改良していくことは可能


図書館に行きたくなるような仕掛け→学校図書館では重要

学生を巻き込んだ仕掛け


スクールカウンセラーと協力して子供目線で学校図書館を作っていく

今までは教員との協力を怠っていたのでは


みんなを「巻き込んでいく」ということが重要



2.前田さんからの話題提供

「文献データベースの雑誌案内を分類法で」


雑誌の案内ができるとうれしいこと

 雑誌のブラウジングや論文の参考情報

 出版元(学会、大学、研究所)のアピールに?


雑誌の案内情報の中で分野テーマに関しては恐らく手つかず


雑誌の内容をどう見せるか

 雑誌に紹介文をつける

 収録論文タイトル中の用語をもとに生成

  キーワードを提示

   ワードクラウド

   多次元尺度構成によるワード提示

  分類を使う

 

 キーワードの提示では、パッと見てわかりづらい→分類を使うとどうなるか

 

日本十進分類表はどうか?

 雑誌内の論文のテーマの分散が一目でわかる

 テーマが一部にかたよる→専門的な内容

 テーマが分散している→幅広く扱っている


論文から自動分類付与

普通に考えるなら「機会学習」だが

 学習データ及び教師データをどう用意するか

 先行研究(日本語)がどうも見当たらない


国立国会図書件名標目による分類付与


国立国会図書件名標目の拡張

日本語WordNet

 用語の上位語、下位語、同類語で語彙を増やす

Wikipedia


「バット」は野球?動物?

同一論文中の他の語との距離で判断


イメージ

雑誌入力→分類(国立国会図書件名標目、Wikipedia、日本語WordNet)→グラフ化


意見交換

雑誌にはあまり分類番号をつけないが

大宅壮一文庫では記事ごとに独自の分類番号をつけている


先行研究がない→ほとんどの書籍にはNDCが割り当てられているためあまりニーズがない?



3.合宿について

 関西からの参加者がいないと開催する意味が半減?

 12月14日の関西マイタンに関東組が参加という形式?